これは業界外のかたには、かなりつまらないです。
・・読んだら、学生に同情して怒る人もいるかも・・
「観光日本語」の各課の*覚えよう*の暗唱テストの評価表です。
ヨコの1~11 が「課」のことである
当初、「観光日本語」は12課作るつもりだった。
最後の12課はテストができないので、11課までのテストの評価ができるように11ある。
2行ずつあるのは、授業中のテストの時は左につけて、再テストは右につけるためのものである。
実際は、教科書は9課まで作り、8課までテストをしたので8まで使った。
タテの①~⑯は、暗唱する文の番号である。
①が言えたら○、②が言えたら○・・というようにつけていく。
第1課は、文が①~⑨まである。
これをみんなの前で暗唱する。
⑨文のうち、⑦文言えたら合格。
不合格者は、次の授業までに職員室に来て再テストを受ける。
再テストの場合の点数は、全部言えても7点である。
授業中のテストの最低合格点しかもらえない。
使い方はこんな感じ
これは第1課から第7課まで一度も再テストにならなかった優秀な学生のもの
第1課は9/9
つまり満点で合格
第2課は10/12
2文が不合格になっている
⑧と⑨に /線が引いてある
この2文が不合格だったわけだ。
でも、合格点は9/12なので「合格」
第3課は10/13
③⑪⑫の3文が不合格になっているが、これも9/13が合格点なので「合格」
第4課は 15/15 で満点合格
再テストがないので、すべて左側に書いてある
第2課が7/12で不合格(合格は9/12)
再テストは12/12で合格
でも点数は9点
左側が授業中の点数
右側が再テストの点数
この学生は第4課と第5課も不合格だった。
各文が不合格になるのは・・
①漢字の読み、助詞などを間違えて言ったとき
②「こちら」が「こちらー」と不自然に伸びたり、
「ほか(他)」の「ほ」の方が高くアクセントがついた場合など
③しばらく止まってしまったとき
不合格の基準は、
日本語として間違っているもの、
日本語として不自然なもの、とした。
だから、
助詞が教科書と違っていても日本語として間違いでなかったらOK
「どうぞこちらに」が「こちらにどうぞ」でもOK
教科書と違うのに不合格にならなかったときは、あとで全員に、なぜ、不合格でないのかを説明した
イントネーションの不合格は、授業中何度も注意しているものだけにした。
だから
授業中、イントネーションを注意すると
あちこちからブツブツ練習する声が聞こえてくる。
覚えているけど、みんなの前で緊張して、なかなか言葉が出てこない場合・・
これ以上待てないときは、私が次の言葉を先に言う
私が先に言ってしまったときは、その文は不合格になる。
その待ち時間をだんだん短くしていった。
考え中の受験者もマズイことがわかっているので
「センセー待って」と合図を送るが
非情にも、先に言ってしまう
学生はガッカリの表情をしながら
気をとりなおして次の文を言う
私が先に言ってしまったことでパニクッて頭が白くなりそのあとボロボロになる学生もいた
1組と2組ではなぜか上達の速さに大きな違いがある
2組は話すスピードがどんどん速くなった
全員かなり速くなった
それに比べ1組は
ほとんどの学生があまり速くならない。
第7課のテストはあと残り2課なので厳しくした
2組の7課のテストは厳しかった。
少し止まるとすぐ私が先に言った。
私が先に言ったとき、他の学生からどよめきが聞こえてきた。
それでもほとんどの学生が合格した。
で
最後の8課は60秒以内で練習してくるように言った
第7課のスピードで言えたら余るタイムだ
1組は2組と同じ評価で不合格にしたら、半分も合格できない。
で、
速く言う練習をしてきてほしいので、
第7課は60秒以内で言いなさいと言った
ところが、
2組は8課だけ60秒ルールだったのに、
1組は7,8課とも60秒ルールにしたことが、
1組にバレた!
1組の学生がクレームを言ってきた
これは、まずかった。
こちらとしては、2組のほうが厳しいのだけれど、
学生から見ると60秒ルールのほうが厳しいと思ってしまう。
もちろん1,2組への指示の違いには気付いていた
でも、2組の8課のテストは9月25日、1組の7課のテストは9月28日なので(2組のほうが先にテストをする) マ、イイカナ?と思ったんだけれど・・
実際、2組の8課のテストのときも学生から哀願された
「センセー、ドキドキします~もうスコシのばして~」
1組のこともあったので、70秒にした
結局、合格者は35秒~45秒で言えた
70秒どころか60秒越えもいなかった
「60秒は長いでしょう?」
と言ってやった
学生も「私は36秒!」と誇らしげだった
2組のテスト結果の話が、1組に伝わってくれないかとひそかに願っている。
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