夏目漱石の「三四郎池」初対面の日の思い出:「宇太郎」文学散歩㊱
- 2022/04/25
- 00:05







ふと目を上げると、左手の丘の上に女が二人立っている。女のすぐ下が池で、向う側が高い崖の木立で、その後が派手な赤煉瓦のゴシック風の建築である。そうして落ちかかった日が、すべての向うから横に光を透してくる。女はこの夕日に向いて立っていた。三四郎のしゃがんでいる低い陰から見ると岡の上は大変明るい。女の一人はまぼしいと見えて、団扇を額の所に翳している。顔はよく分らない。けれども着物の色、帯の色は鮮やかに分った。白い足袋の色も眼についた。鼻緒の色はとにかく草履を穿いている事も分った。もう一人は真白である。これは団扇も何も持って居ない。ただ額に少し皺を寄せて、対岸から生い被さりそうに、高く池の面に枝を伸した古木の奥を眺めていた。団扇を持った女は少し前へ出ている。白い方は一足土堤の縁から退がっている。三四郎が見ると、二人の姿が筋違に見える。
この時三四郎の受けた感じはただきれいな色彩だと云う事であった。けれども田舎者だから、この色彩がどういう風に奇麗なのだか、口にも云えず、筆にも書けない。ただ白いほうが看護婦だと思ったばかりである。
『三四郎』引用p29p30
著者:夏目漱石
発行所:講談社(講談社文庫)
三四郎が
はじめて三四郎池に行き
里見美禰子と遭遇した…場面である
三四郎が見た女性二人は…
患者と看護婦だった
三四郎池は…
病人が看護婦と…お散歩をするような…池だから…
コンクリートで造られた池で
噴水とか~アルよーな
人工的な
歩きやすい造りの
子供が遊ぶ公園にアルよーな…池を
私は…想像していた
ところが😅💦
三四郎池は…


ところが😅💦
三四郎池は…
撮影:2022年4月16日


撮影:2022年4月16日
このベンチのそばには
石橋があるのだけど…
撮影:2022年4月16日
橋は…
こんな山道につながっている😅
撮影:2022年4月16日
橋を渡って…振り返ると
こんなかんじ👆
撮影:2022年4月16日
途中…滝があったりする
撮影:2022年4月16日
でも…滝のそばには
コンナ
飛び石しかない
他には
道はない❕
ま…引き返せば…いいのだけど😅
三四郎池は…
私の想像とは
かなりチガウ…
まるで
山の中にあるような~
山路に囲まれた~池だった
でも…私的には
トテモ💛気に入って

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