12月22日火曜日の朝
出勤しようとバイクに乗って
アパートの駐車場を通り抜けようとした私を
レセプションの女性が呼び止めました
・・珍しいことです
彼女はタイ語しか話しません
私が分かった単語は・・・
「ネコが×××車××」
瞬間
ネコが死んだと思いました
車にひかれて
で
「いつ?今日?」
と聞きました
答えは
「夕べ・・・
2時30分・・」
タイ語の時間の表現は
夜7時が夜1時
夜8時が夜2時
真夜中の1時
真夜中の2時
とあります
その時は夜中の2時だと思いました
わざわざ呼び止めて教えてくれた女性に
「ありがとう」
と言って学校に向かいました
バイクで走りながら
風が目にしみて
目にしみて
仕方なかったです
アパート付近にはネコはたくさんいます
毛色もよく似ているのがいます
ひょっとしたら
間違っているかもしれない・・
長い勤務が終わり
帰りました
生まれて間もない
子猫に
死にそうだった子猫にごはんをあげていたのが
警備員のおじさんでした
いつも
出かける時帰った時
声で、眼で
警備員のおじさんは挨拶をしてくれるのに
今日は妙に遠巻きでした
アパートに帰った時
おじさんは
いつもの椅子に座っていました
私を見ようとしませんでした
私はおじさんのところまで近づいていきました
そして聞きました
「ネコ死んだの?」
おじさんは
「Dead・・yesterday」
と言いました・・
本当だったのです・・
Yesterdayということは
2時30分とは
夜の8時30分のことだったのかもしれません
・・・1年に満たない命でした
野良猫なので
はっきりした誕生日はわかりませんが
前からこのアパートに住んでいたN先生は
3月くらいから子猫を見かけるようになったと
言っていました
そのころが
たぶん生後1~2か月くらいでしょう
私も初めて会った7月ごろが
生後5~6ヶ月のように思っていたので
だいたい合います
8月9月ごろは
私を見つけるとどこまでも
ニャーニャー言いながらついてきました
朝出勤するのに困りました
朝も夕方も
バイク置場に行くと
必ずいました
9月も終わりごろになって
だいぶ大人になったのか
時々出かけるようになりました
オスなので
そろそろメスを追っかけて
帰ってこなくなるんじゃないかと思っていました
私が10月に帰国して
しばらく留守にしたときは
戻ってきてもすぐには現れませんでした
私が戻ってから2、3日後に再会しました
私がいるのがわかると
またいなくなるのが不安なのか
はなれなくて困りました
でも数日して
毎日私がいることがわかると
また外出するようになりました
そのころはもう以前のように
いつまでもついてこなくなりました
聞きわけがよくなったね・・
と言いながら
少しさみしくもありました
9月までは
部屋に連れて行くと
朝まで一緒に寝ました
膝が好きで
しょっちゅう膝の上にのってきました
重くて膝から落とすと
私の背中や足に寄り添ってきました
甘えん坊のネコでした
私と会うまでは抱く人なんていなかったと思うのに
とてもリラックスして
抱かれていました
でも10月になると
オスの意識が芽生えたようで
夜は出かけたいらしく
部屋でひと眠りすると
外に出たそうにしました
やっぱりネコのメスのほうがいいようです
最後に部屋でいっしょにすごしたのは
日曜日でした
部屋から外に行きたくなると
買い物かごに入ります
そのかごに入れて
外まで連れて行きます
アパートの廊下を歩かせるわけにはいきませんから
一応かごに入れて隠すようにしていました
その日は
自分からかごに入ったくせに
外に連れていっても
自分から外に出ませんでした
いつもなら
外に行ってかごを地面に置くと
自分からかごの外に出ます
なぜかその日は出たがりませんでした
かごを横にしても
かごの中にへばりついていました
いつまでも外にいると
蚊にも食われるし
私はネコを抱いて
カゴから外に出して
「バイバイ、また明日」
と言いました
そして月曜日
夕方市場に買い物に行く時、いました
抱いて遊びました
買い物から戻った時も、いました
このときもしばらく抱きました
部屋につれていこうと思ったのですが
荷物が多くて
荷物といっしょには抱けなかったのでやめました
部屋に荷物を置いて向かえに来ようと
思ったのですが・・
そのままになってしまいました
2時30分が
夜8時30分のことだったら
もし
部屋につれていってたら・・
と思ってしまうので
確認したくありません
毎朝バイク置場に行くと
「ニャー」と言いながら
あらわれそうな気がします
学校から帰ってきたら
車の下で寝ているような気がします
私のサンダルには
ネコの本物の爪痕がたくいさんあります
バイクを駐車している私がだきあげるまで
サンダルをひっかいていました・・
以前にブログにのせた時より
少し顔つきがかわったので
「そろそろ写真をとらなきゃね」と
数日前に言ったところでした
キャットフードも
まだたくさんあります
日曜日に食べ残したままのキャットフードが
ごはんの入れ物に残っています
たった5ヶ月のつきあいでしたが
ずいぶん慰めてくれました
「死ぬ」というタイ語を
こんな形で覚えることになるとは
思いませんでした
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